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リニエプラッツ阿波座

作業療法士

子どもたち自身が気持ちを整理していくために

こんにちは。暑い日が続いていますが、皆さまいかがお過ごしですか?
リニエプラッツ阿波座では、夏にちなんだゲームや、すいか割りなどを行い、みんな元気に過ごしています。

今回は、チーム対抗ゲームでの子どもたちの心の動きを紹介したいと思います。

連日、熱中症警戒アラートが発令され外遊びができないため、急遽室内でのチーム対抗ゲームを計画しました。
①新聞ボールチャレンジ:壁のテープにめがけて新聞ボールを投げ、多くくっつける。
②ペットボトルチャレンジ:水の入ったペットボトルを1回転させて立たせる。
③スーパーボールキャッチ:机にバウンドしたスーパーボールを紙コップでキャッチ。ボールを投げるのも子どもが行う。
今回は、この①〜③の総合点で勝敗を決めることにしました。

水曜日。
くじ引きでチーム分けをして、4~5年生チームと6年生チームに分かれます。
ゲーム開始前から6年生との力の差を感じて緊張感が走る5年生のAくんとBくん。
1つ目の新聞ボールチャレンジは、僅差で6年生チームが勝ったので、もし次のゲームに負けてしまうと総合点でAくんたちの負けが決定してしまいます。
絶対落とせない場面で、Aくんがペットボトルチャレンジを1発で成功させると、チームの頑張りもあり、4~5年生チームが勝ちました!
チャンスが見えてきて笑顔を見せるAくんとBくん。
しかし、最後のスーパーボールキャッチでは6年生チームに完し、総合点で6年生チームが勝利しました!!

勝利に沸く6年生チームの横で、悲しむAくん・Bくんと4~5年チーム。
ゲーム開始前に「ゲームに負けても怒りません、泣きません。」と約束していたのですが、感情が抑えられず、机を叩いたり壁を蹴ったりしてAくんは怒りを爆発させました。
「6年生チームは有利だからずるい!」「こんなのあんまりや!」と嘆くBくん。

怒りや悲しさはすぐには収まらなかったのですが、彼らの言い分を聞き、ゲームの改善点を約束すると、少しずつ落ち着いて駄菓子屋さんへ行くことができました。

金曜日。
水曜日と金曜日に通所しているAくんとBくんはこの日もゲームに参加しました。
前回の改善点を踏まえて、③スーパーボールキャッチは大人がコントロールして取りやすいボールを投げることに変更します。

くじを引くと、AくんとBくんは別々のチームになりました。
今回は年齢差は無く、うまく2チームに分かれたかと思われたのですが、Bくんチームの子どもたちはマイペースな子たちが多く、順番に並ばなかったり、スタートがなかなか切れなかったりして、Bくんがイライラしてしまいました。

結果、Aくんチームの勝利が続き、総合点もAくんチームの勝利!!
「前回のリベンジだ」と両手を上げて喜ぶAくんですが、落ち込むBくんの前では「あまり喜ばないでおこう。自分がされたら嫌だから。」と配慮を見せていました。

Bくんは、自分は精一杯がんばったにもかかわらずチーム力の結果で負けてしまったことを悔しがり「なんで水曜日も金曜日も負けてしまうんだ!!ぼくはなんて不幸なんだ!!」と嘆いていました。
その様子を見ていたAくんは「ぼくもBくんの(負けて悔しい)気持ちが分かるんだ。」と職員に気持ちを教えてくれました。
Bくんは悔しい気持ちを何度も何度も繰り返して発言し、周りの職員に気持ちを受け止めてもらいながら、駄菓子屋さんへ行く準備を始め、徐々に気持ちを切り替えていました。

今回は、チーム対抗ゲームに2日間参加したAくんとBくんの紹介をさせていただきました。

あえてトラブルのもとになるゲームをしなくてもいいのでは?という意見もあるかもしれませんが、社会では勝負のつく活動や自分の思い通りにならない場面があるわけで、その中でいかに自分の気持ちをコントロールしていけるかが大切だと感じます。
今回の経験で、自分の気持ちを通して友だちの気持ちを理解し、配慮ができたAくん。
2回も負けて悔しい気持ちを何度も声に出して発散し、折り合いをつけながら気持ちを切り替えられたBくん。
2人とも偉かったな、と思います。

また、「今回のことをブログに載せてもいい?」と聞くと2人とも「いいよ」と頷いてくれました(^∇^)

さて、夏休み期間は、運動不足解消・ストレス発散のためにお昼休みにブートキャンプ(推しの子ぴえよん、ピーマン体操、ビリーズブートキャンプなど)を行いました。

最初は職員のみの参加でしたが、徐々に子どもたちも一緒に参加してくれるようになりましたよ。
しっかり身体を動かしてまだまだ暑い夏を乗り切るぞ!!ビクトリー!!

 

リニエプラッツ阿波座 丸山