リニエプラッツ阿波座
作業療法士
SST(ソーシャルスキルトレーニング)って何?
こんにちは。リニエプラッツ阿波座の丸山です。
今回は、SST(ソーシャルスキルトレーニング)についてお話したいと思います。
ソーシャルスキルとは、社会の中で他者と関係を築いたり、一緒に生活を営んだりするために必要とされる技能のことを言います。
SST(ソーシャルスキルトレーニング)って?
リニエプラッツ阿波座に来てくれているお子さんの中にも、「学校で友だちとうまく関われない」、「相手に嫌な思いをさせてしまう」などでトラブルが起きてしまう子たちがいます。
そのようなお子さんたちには、個別療育の時間にSST(ソーシャルスキルトレーニング)を実施しています。
具体的には、実際に園や学校で困った場面(挨拶、人に何かをお願いしたり断ったりするなど)を想定して解決方法を考え、ロールプレイをして次に同じ場面があったときに適切に振る舞えるよう練習しています。
どんな風に取り組むの?
例えば、「苦手な友だちに遊ぼうと言われた。こんな時なんて言う?」や「授業中に先生の説明を聞いていなくて、何をすればいいか分からない。こんな時どうする?」といった場面はありませんか。
子どもたちの考えを促し、受け止める
まずは、想定した場面に対し、「こんなときはどうする?」と一緒に考えます。
「イヤだ!遊びたくない!」とストレートに言うのか、「他にしたいことがあるから…」「習い事があるから…」など理由を伝えてみるのか、子どもからはいろいろな意見が出ます。
その子どもの答えに対して、「なるほど。」「それ、いいね。」と肯定的に受け止めます。
ロールプレイで体験し、やり取りや感情をふり返る
次に、「じゃあ、実際の場面を想定して劇をしてみようか?」と、子どもが面白くなるような設定や、あえて大げさに言うなどの工夫をしてロールプレイに誘います。
1回目の劇は、職員が聞く側に周り、先ほどの意見をもとに子どもに実践してもらいます。
その後、職員と交代して子どもが聞く側にまわり、同じ場面の想定でもう1回劇を行います。
そして、終わった後に「きつく言われたらどんな気持ちだった?」「こんな風に言われたら相手はどう感じると思う?」と振り返りをします。
子どもたち自身が、「きつく言われたら嫌な気持ちになった。」と気付く時もありますが、気づくのが難しそうであれば、職員から「こんな言い方はどう?」と提案する時もあります。
実際に、リニエプラッツ阿波座に通うお子さんで、「個別療育で練習したSSTを学校で練習通りにできたよ!」との嬉しい報告がありました。
大人でも相手に嫌な思いをさせずに断るって難しいですよね。
ソーシャルスキルは社会で他者とうまく生活していくには必要な力なので、子どもたちにも少しずつ学んでいってほしいと思っています。
リニエプラッツ阿波座 作業療法士 丸山