リニエプラッツ本町
作業療法士
【リニエ学校支援】『授業中の子どもたちの“気になる行動”には意味があるかもしれません』
授業中に消しゴムをちぎる・鉛筆を噛む…発達障がいのある子どもの行動の意味とは?
授業中に、
- 消しゴムをちぎる
- 鉛筆を噛む
- 教科書の隅に絵を描く
- 指先を触り続ける
- 小さく身体を揺らす
このような姿を見ると、先生や周囲の大人は、
「授業に集中できていない」
「遊んでいるのでは?」
「やめさせた方がいいのでは?」
と感じることがあるかもしれません。
しかし、これらの行動には、子どもなりの理由や意味が隠れている場合があります。
発達障がいのある子どもが授業中に見せる行動の理由
発達障がいのある子どもの中には、授業中に「覚醒(頭や身体がしっかり働いている状態)」を保つことが難しい場合があります。
例えば、
- 話を聞いているうちにぼーっとしてしまう
- 頭が働きにくくなる
- 先生の話が入りにくくなる
- 長時間座っていることが負担になる
といったことがあります。
そのような時、子どもは無意識に自分の状態を調整するため、「自己刺激」と呼ばれる行動を行うことがあります。
自己刺激とは?集中するための工夫かもしれません
自己刺激とは、触る・動かす・揺らすなどの刺激によって、自分自身の感覚や集中状態を調整する行動です。
例えば、
- 消しゴムをちぎる
- 鉛筆を噛む
- 指先で物を触る
- 身体を小さく揺らす
- 教科書に絵を描く
といった行動です。
一見すると「授業とは関係ない行動」に見えるかもしれません。
しかし、その子にとっては、
「眠くなってしまう頭を起こしたい」
「授業に参加できる状態を保ちたい」
という、自分なりの調整方法になっている可能性があります。
「困った行動」ではなく「サイン」として見る
もちろん、
- 消しゴムを周囲に投げる
- 友達の学習を妨げる
- 授業の進行に大きく影響する
などの場合は、環境調整や別の方法を考える必要があります。
しかし、
「誰にも迷惑をかけていない」
「その行動によって授業に参加できている」
のであれば、ただ「やめなさい」と注意することだけが正しい対応とは限りません。
大切なのは、
「なぜその行動をしているのか?」
という視点を持つことです。
行動の背景を考えることで支援が変わる
子どもの行動には、必ず背景があります。
「集中していない」のではなく、
「集中するために工夫している」
のかもしれません。
大人がその意味を理解することで、子どもは安心して学校生活を送りやすくなります。
やめさせる前に「代わりの方法」を考える
行動をなくすことだけを目標にするのではなく、その子が学習に参加しやすい方法を一緒に探すことが大切です。
例えば、以下のようなアイテムが役立つ場合があります。

授業中の集中を助けるアイテム例
- 手の中で触って落ち着ける感触グッズ
- スクイーズやプッシュポップ
- 静かに指先を使えるミニパズル
- ルービックキューブなど手を使える教材
- 消しゴムの代わりになる触覚刺激アイテム
※使用する場合は、授業の妨げにならない形や学校のルールに合わせて調整することが大切です。
子どもの「できる」を支える学校支援へ
発達障がいのある子どもへの支援では、行動だけを見るのではなく、その行動が起きている理由を理解することが重要です。
「なぜやっているの?」
「何を補おうとしているの?」
という視点を持つことで、その子に合った支援方法が見えてくることがあります。
リニエ学校支援では、子ども一人ひとりの特性や困りごとを理解し、学校生活の中で安心して学べる環境づくりをサポートしています。
子どもの行動を「問題」として捉えるだけではなく、「成長につながるサイン」として一緒に考えていきます。
作業療法士 丸山梨恵
Instagram: erimayaruma