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リニエ訪問看護ステーションあいら

共同広報推進室理学療法士助産師

自宅での母子を支える「母子訪問看護」

令和5年5月1日に、鹿児島県姶良市に事業所を構える「リニエ訪問看護ステーションあいら(旧かごしまリハビリ訪問看護ステーション)」が開設1周年を迎えました。
年齢や障がいに関わらず、ご利用者が慣れ親しんだ地域や安心できるご家族のそばで暮らすお手伝いができるよう、姶良市や霧島市を中心に訪問看護、訪問リハビリを提供しています。
医療的ケアが必要なお子さまや発達や運動機能へのリハビリによるアプローチが必要なお子さまのご相談も積極的にお受けしています。

リニエ訪問看護ステーションあいらでは、母子支援に特化した母子訪問看護も行っています。
母子訪問看護は、妊娠・出産・育児に不安を抱えていたり、身近に相談できる人がいなかったりして相談や交流の場が必要な方や、双子の赤ちゃん、障がいや病気を抱える赤ちゃんなど出産や育児に支援が必要な方に対して、助産師や看護師、療法士が自宅を訪問してサポートを行います。
しかし、医療・福祉の現場でもまだまだ認知が浅い分野です。

実際の訪問現場では、一人での沐浴が不安、産後の体調が整わず痛み止めがなければ生活に支障が出てしまう、一人で赤ちゃんのお世話をしていると気持ちが滅入ってしまう、戸惑いや心配事もすぐに尋ねられる人がいないなど、支援を必要とする理由は様々です。

今回、吉川助産師と上野PTが訪問する場に同行すると、ご自宅では生まれてまだ半年の双子の赤ちゃんとお母さまが迎えてくださいました。
訪問の主な目的は、お母さまの身体の痛みの緩和や育児の相談、赤ちゃんの沐浴などの産後ケアです。
お母さまの身体的な負担は1日に複数回痛み止めを飲まなければ動けないほど、つらい状態が続いているそうです。
そんな中でも双子の赤ちゃんはそれぞれのタイミングでうとうとしたり、大きな声で泣き出したり、一生懸命に気持ちを訴えます。

身体の痛みや育児での気がかりなことを聞きながら、的確なアドバイスやリハビリとともにお母さまと赤ちゃんのそのままの姿を受け止める二人。
お母さまが少しでも楽になり、前向きな気持ちで赤ちゃんに関われるようにと願う気持ちがひしひしと伝わってきました。

母子支援の相談には、赤ちゃんを母乳で育てたいけれどもうまくいかないという悩みも多くあります。
吉川助産師や上野PTはその気持ちを汲み取り、必要な支援やタイミングを見極めながら母乳育児につなげ、時には、お母さまが気持ちを整理できるようそっと後押ししています。
お母さまがご自身を責めず、自信を持って子どもに向かい合えるには、乳児期に生じた不安や心配を引きずらないようサポートすることが大切なのだと二人は話します。
母子支援とは「寄り添う」こと。
「私たちがいつでもそばにいるから一人で悩まなくていい」とすべてを受け止める二人の確固たる思いがその言葉に表れていました。

リニエ訪問看護ステーションあいらでは、今年度より姶良市からの産後ケア事業も受託しました。
産後ケア事業は、厚労省のガイドラインでも令和6年末までに全国で行うことが目標に掲げられています。
訪問型の産後ケア事業はほとんどの都道府県で助産所や助産師会が引き受けていることが多く、一般の訪問看護ステーションが展開しているのはごく僅かという現状です。
リニエグループでも唯一の母子支援、産後ケア事業を担う事業所として、今後も取り組みをご紹介してまいります。

 

共同広報推進室 新井