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リニエ訪問看護ステーションすみだ

理学療法士

ご利用者に寄り添うサービス

リニエ訪問看護ステーションすみだ・理学療法士の大塚といいます。

2023年1月に入職し、はや1年が過ぎようとしています。
理学療法士になってから15年、訪問リハビリも前職と合わせて4年以上ですが、この一年は環境が変わったこともあり、非常に慌ただしく、あっという間だったと感じています。

さて、今回は先月から利用を開始された方のお話をさせていただきます。
そのご利用者は3年前に患った疾患の影響で、運動時の息苦しさや喋りにくさを感じるようになり、理学療法士と言語聴覚士が定期的に介入することになりました。
お一人でお住まいということもあり、外出時に息苦しくなった時のことを考えると不安になってしまい、あまり外に出歩かなくなったとのことでした。

リハビリは、まずは息苦しさの改善のため、頚や肩の凝り固まった筋肉をほぐしたり、胸郭の動きを大きくして肺活量を増やしたり、身体の関節を柔らかくして動きやすくし、酸素の消費量を抑えたり、といった内容で取り組みました。

サービスを開始して1ヵ月ほど経とうかという頃、担当のケアマネジャーさん経由で管理栄養士さんからこんな情報をいただきました。
ご利用者の方が「近所の神社で執り行われる菊祭りに毎年行っていて、楽しみにしていたけど、途中で息が苦しくなるのが怖くて3年間行けていない。今年も行けないかな…。」と仰っていたそうです。

ちょうど屋外歩行を試そうかという頃であったのですが、その神社まで歩いて15分~20分、リハビリ時間は40分のため、リハビリ内で行こうとすると休憩なしで歩いても往復で40分かかるため、菊祭りを観ることはできない状況。
40分は介護保険の制度内で行って、オーバーした時間は自費対応か?などいろいろ案が出ましたが、ちょうどその時、初回の訪問に行っていた管理者で看護師の畠山から助け舟が出ました。

この方は、24時間対応であるために月1回看護師の介入があるので、今月の看護師の訪問をリハビリ時間の直前にして、自宅から神社までは畠山Nsが同行し、神社で理学療法士の私とバトンタッチ。
そこから菊祭りを鑑賞し、自宅へ帰る、といった計画でした。

現在、片道徒歩5分程度のスーパーにはお一人で買い物に出かけられており、その往復であれば息苦しくなったことはないそうで、リハビリ中に自宅内で行った運動によるバイタルの変化を見る限り、小まめに休憩を入れれば行ける!と感じていました。

さっそく畠山Nsと打ち合わせをし、決行する方向でケアマネジャーの方にお伝えしました。あとは天気次第です。

当日、少し曇っていましたが、秋らしいウロコ雲で、暑くも寒くもなく、ちょうど良い気候といって差し支えありませんでした。
畠山Nsがバイタルを確認後、自宅を出発。私は少し早めに神社に行き、携帯電話で状況を確認しつつ、到着を待ちました。
20分程して神社に到着したと連絡が入ったので、言われた場所に行くと畠山Nsの隣に笑顔のご利用者がいらっしゃいました。思ったよりリラックスされた様子で、辛そうな様子もありませんでした。

長い間、長距離歩行はしていなかったので、脈拍が上がりやすいとのことで、休憩を挟みつつ、ゆっくり歩いてこられたそうです。
息苦しさは全くないとのことでした。

畠山Nsから引継ぎ、その後は私と菊祭り会場を散策しました。
平日なので人はまばらで、少し時期が遅めだったので菊は満開とはいきませんでしたが、ご利用者の楽しまれている姿を見られて、決行して良かったと改めて思いました。

帰り道も、バイタルを確認しながら休憩を取りつつ、ゆっくり歩いて無事自宅まで帰ることができました。
その後も特に息苦しさは出なかったそうです。

今回、そのご利用者の方からブログへの記載の許可をいただけたので筆を執らせていただきました。
今後もご利用者に寄り添えるサービスが提供できれば、と感じています。

リニエ訪問看護ステーションすみだ 大塚