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共同広報推進室作業療法士地域活動

療法士を追う-地域の小学校との取り組み

みなさん、こんにちは!広報の新井です。
リニエ訪問看護ステーション四ツ橋に所属する山本OTから、「発達障がいの理解を深める」という目的で小学4年生(現・小学5年生)に向けて講師をするという情報をもらい、先月、大正区にある北恩加島小学校に行ってきました。
小学校では、一年を通して子どもたち自身が本などで「発達障がい」について調べて勉強し、発達障がいのお友達のことを知ろうという取り組みを続けていたそうです。

当日、みんなが集まる教室に向かうと、2クラスの子どもたちが元気よく迎えてくれました。
早速、山本OTの説明がスタートです。

発達障がいってなに?という導入部分では、大きく分けると4つ、
・人とのコミュニケーションが苦手で相手の気持ちを汲み取るのが難しい自閉スペクトラム症
・本を読んだり字を書いたりすることが苦手な学習障がい
・じっとしていることが苦手なADHD(注意欠陥障がい)
・手先が不器用でキャッチボールをしたりハサミを使うことが苦手だと感じる発達性強調運動障がい

といった種類があることを話し、今回は自閉スペクトラム症に着目して子どもたちに伝えていきました。

自閉スペクトラム症の特性として、目が合いにくいけれど決して無視しているわけではなく、実は相手の目の位置が分かりにくいこと、笑ったり怒ったりする表情が出にくいこと、やりたくないわけではないけれど、一緒に楽しみを共有するのが難しいときもあること。
他にも、見通しが立たないと不安になり予定が突然変わると困ってしまうこと、音がすごく大きく聞こえてしまうことなどもあります。
少し難しいテーマかもしれませんが、子どもたちは「わかりやすい!」と反応をくれながら興味を持って聞いてくれていました。

子どもたちの前で話をするのは初めてで緊張すると話していた山本OTですが、ゆっくりと優しく問いかけながら話を進めます。
続けて、そんなお友達と関わるときにどうしたらいいか?を子どもたちと一緒に考えました。

・「~したらダメ」ではなく「一緒に~をしよう」「こういう風にしよう」と伝える
・見てわかるようにする
・短い文で具体的に伝える
ということを意識してもらえるように、子どもたちからも意見をもらいます。

大きな声を出してはダメ→静かにしよう、小さな声で喋ろう
教室を走ってはダメ→怪我をするから走らないようにしよう、一緒に歩こう など、
みんな積極的に手を挙げて自分の考えを伝えてくれました。

「すごくいいですね」「そうだね、具体的だね」「すごくいい意見が出ますね」と子どもたちの発言を受け止めながら、「みんなにも得意なことや苦手なことがあると思うけれど、苦手なことだけに目を向けないで得意なことを伸ばしてほしい」と伝えていく山本OTのあたたかい姿も印象的でした。

今回のように、地域の小学校での取り組みに携わることができたのは貴重な機会だったと思います。
たとえば、支援の必要なお子さんに対して、小学校の先生や放課後等デイサービスのスタッフ、訪問リハビリのスタッフなどの支援者がたくさんいたとしても、みんな、その子の気持ちを尊重し、その子がどんな人生を選んでいくのかを後押ししたいという同じ思いを持っています。
その子にとって支援者が点として存在するのではなく、支援者同士が繋がり、面となって支援していくためにチームとして向き合うことが欠かせません。
地域での生活を支える密な体制を作り、それぞれの専門性を活かしながら関わることが重要ですよね。
支援者間の関係をより深める大きな機会となったのではないかと思います。

出前授業のあと、山本OTのもとにこんな素敵なメッセージ集が届いたそうです。驚きとともに、とても嬉しそうに知らせてくれました。

今回、撮影を快く受け入れてくださった北恩加島小学校の先生方、児童の皆さんに感謝申し上げます。
ご協力いただきありがとうございました!

今後も地域に貢献する療法士、看護師の姿を追いかけていきたいと思います!

共同広報推進室 新井