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リニエプラッツ阿波座

作業療法士

【リニエ学校支援】大阪には、保育所等訪問支援が広がる土壌がありました

近年、「学校作業療法」という言葉を聞く機会が少しずつ増えてきました。
全国各地で学校への作業療法士(OT)の配置や保育所等訪問支援が広がり、教育現場で作業療法士が活躍する場面も増えています。
実は、大阪には、その土台となる歴史が昔からありました。

「ともに学び、ともに育つ」という大阪の教育


大阪府教育委員会は、長年にわたり「ともに学び、ともに育つ」を教育の基本理念として掲げています。
この考え方は、障がいのある子どもだけを対象としたものではありません。
外国にルーツのある子どもや医療的ケアが必要な子どもなど、多様な背景をもつすべての子どもが、同じ地域・同じ学校で学び育つことを大切にしています。
そのため大阪では、「特別な子どもへの特別な教育」という考え方ではなく、一人ひとりの教育的ニーズに応じた支援を行うという理念が根付いています。この理念を反映し、一般的に使われる「特別支援教育」という呼称ではなく、「支援教育」という言葉が用いられています。

例えば、支援学級に在籍していても、国語や算数は支援教室で学び、それ以外の教科や休み時間、給食、掃除などは通常学級でクラスメイトと過ごすことが一般的で、医療ケア児や車いす使用の児童が通常学級でともに学ぶ姿が見られることも少なくありません。
このような教育文化が、大阪の大きな特徴です。

大阪では40年以上前から外部専門職が学校に関わってきました

全国的には近年になって学校への専門職配置が進んでいますが、大阪では約40年前から巡回相談の実践が始まっていました。
その後、

  • 地域就学保障・原学級保障
  • PT・OT・STなど外部専門職の参入
  • 児童福祉法改正による保育所等訪問支援の開始
  • 学校OTの実践の拡大

と、学校と専門職が協働する仕組みが少しずつ発展してきました。
この流れの中で、作業療法士の役割も大きく変化しています。
以前は姿勢や身体機能への支援など、「医療的な関わり」が中心でした。
しかし現在では、

  • 授業への参加
  • 学校生活への適応
  • 行動面への支援
  • 感覚特性への理解
  • ADL(日常生活動作)への支援
  • 友だちとの関わり

など、子どもが学校生活に参加し、その子らしく過ごせることを支える専門職へと役割が広がっています。

大阪府の学校支援の歴史

リニエでも学校支援を広げています

リニエでは、保育所等訪問支援を通して学校との連携を進めています。
現在、大阪市内では、訪問支援員14名、登録利用児112名、訪問先50校、
月平均55件の訪問を行い、多くの学校・子どもたちへの支援を実施しています。
訪問先は大阪市24区に広がり、学校・保護者・事業所が連携しながら、子どもたちが安心して学校生活を送れるよう支援しています。
一方で、まだ十分に訪問できていない地域もあります。
必要としている子どもや学校へ支援が届くよう、今後も地域との連携をさらに広げていきたいと考えています。

リニエL 保育所等訪問支援 内訳
リニエL 保育所等訪問支援 訪問先

大阪の歴史が、今の学校支援につながっています

学校作業療法とは、単に学校へ行って支援を行うことではありません。
教育現場を理解し、先生や保護者と協力しながら、子どもが「学校でその子らしく学び、生活し、友だちと過ごすこと」を支える仕事です。
大阪には、「ともに学び、ともに育つ」という理念のもと、学校と外部専門職が協働してきた長い歴史があります。その積み重ねが、現在の保育所等訪問支援の広がりを支える土壌となりました。
そして現在、大阪では巡回訪問、保育所等訪問支援、学校作業療法など、さまざまな形で学校支援が実践されています。
子どもたち一人ひとりが安心して学び、地域の中で自分らしく成長できるように。これからも教育・福祉・医療がそれぞれの専門性を生かしながら連携し、多様な学校支援の形を育んでいきたいと考えています。

作業療法士 丸山梨恵
Instagram: erimayaruma