リニエ訪問看護ステーション河内長野サテライト富田林
作業療法士
認知症のご利用者に対するリハビリ介入の工夫と成果
10月20日(日)森ノ宮医療大学にて、第2回リニエグループ学術集会が開催されました。
リニエ訪問看護ステーション河内長野 サテライト富田林から、私が担当するサービス付き高齢者住宅に在住する認知症のご利用者に対する作業療法介入の事例について発表をさせていただきました。
ご利用者は普段、自室でテレビを見て過ごすことが多く、外出や他者との交流がほとんどない生活をされていました。
私たちは訪問にて、BPSD(認知症の行動・心理症状)の軽減を目指し、外気浴や風船バレーといった運動療法に加え、自然に触れる機会を設ける活動を通じて外的刺激を提供する介入を行いました。
その結果リハビリを通して、ご利用者に活気が見られるようになり、行動や感情表現にも変化が現れました。
介入の難しさと工夫
今回の介入では、重度認知症のご利用者とのコミュニケーションの取り方や、施設スタッフとの連携が困難でした。特に重度認知症の方へ、作業療法士として様々なアプローチ法を試みる必要がありました。
ご利用者が気分転換でき、楽しんで取り組めるよう外気浴や作業課題を工夫して、取り入れました。
散歩やパン屋への外出といった活動を通じ、五感を刺激し安心感を得られる環境を意識しました
取り組みへの意欲と成果
ご利用者はご家族や他者との交流が少なく、特にご家族の支えが減少している状況でした。
私たちは、リハビリの時間を少しでも楽しんでいただけるよう、試行錯誤しながら介入内容を工夫しました。
結果、ご利用者がリハビリに積極的に取り組む姿勢が見られ、行動面でも良い変化が現れたことに、大きな手応えを感じました。
今回の事例を通して、認知症の方への作業療法介入の重要性と、継続的なケアの必要性を再認識しました。
今後も、一人ひとりのご利用者に合わせた個別的なケアを提供し、QOLの向上に貢献していきたいと考えています。
リニエ訪問看護ステーション河内長野 サテライト富田林
作業療法士 下地 辰弥