リニエプラッツ阿波座
共同広報推進室
飛騨から全国へ。学校作業療法室という新しい挑戦
2026年2月14日に開催された「第6回飛騨市Well-being Forum」に参加しました。
今回のテーマは、いま全国で注目を集めている学校作業療法室(学校OT)です。
飛騨から始まったこの取り組みは、いま全国へと広がろうとしています。
市長が語る「なぜ学校に作業療法士なのか」
はじまりは、岐阜県の小学校でした。
子ども同士のトラブル、授業中の落ち着きのなさ、学習意欲の低下。
そして、家庭と学校で見せる姿の違い。
学校だけでは解決が難しい課題に直面したとき、学校は支援センターへ相談し、作業療法士(OT)が関わることになりました。
OTは、当事者の子どもだけを見るのではありません。
周囲の子どもたちへの理解促進、環境調整、先生方との協働。
「子どもを変える」のではなく、子どもが育ちやすい環境を整える。
その視点が、学校の空気を少しずつ変えていきました。
学校は“複雑な場”だからこそ、橋渡し役が必要
学校には、子ども、先生、保護者、それぞれの思いがあります。
- うまくいかないことに悩む子ども
- クラス運営に奮闘する先生
- わが子を心配する保護者
作業療法士は、その間をつなぐ“橋渡し役”として機能します。
専門性を押しつけるのではなく、
先生の専門性を尊重しながら支える存在。
その結果、子どもの変化だけでなく、
先生方の安心感や負担軽減にもつながっています。
多地域展開へ ― インクルーシブな学校づくり
現在、教育・保健・福祉が連携したICT活用プロジェクトも進行中です。
- エビデンスの構築
- 共同支援システムの開発
- 専門性の強化
- 地域展開のための連携体制づくり
学校作業療法室は、個別支援にとどまりません。
学校全体のウェルビーイングを高める仕組みなのです。
全国7自治体でスタートする学校作業療法
現在、以下の自治体で導入が進んでいます。
- 駒ヶ根市
- 河内長野市
- 長岡市
- 福島県
- 那須塩原市
- 小平市
- 生駒市
地域の文化や財政状況に合わせながら、それぞれの形で展開が始まっています。
河内長野市の挑戦
河内長野市(大阪府)では、
- OT・STによる専門支援体制の整備
- ハビリテーションルームの準備
- OTサポーターの導入
- 教員研修の充実
といった取り組みを進めています。
2026年度に小学校4校でモデル実施予定。
2027年度に全小学校、
2028年度には全小中学校へ拡大予定。
段階的に広げることで、持続可能なモデルを目指しています。
子どもたちの未来への投資
飛騨から始まった学校作業療法のムーブメント。
それが全国へ広がっていることは、一作業療法士として大きな喜びです。
学校作業療法室は、
- インクルーシブ教育の推進
- 教員の専門性支援
- 地域連携の強化
につながる、未来志向の取り組みです。
子どもたちの育ちを支えることは、
地域の未来を支えること。
学校作業療法室は、その新しい選択肢として、着実に広がりつつあります。
作作業療法士 丸山