リニエプラッツ阿波座
共同広報推進室作業療法士
予定変更で混乱する子どもへ。新学期に向けてできる関わり方
新学期になると、急に落ち着かなくなる子どもはいませんか?
・ちょっとした予定変更で混乱する
・不安から暴言や暴力が出てしまう
・でも、理由をうまく説明できない
今回は、そんな子どもへの支援について、事例をもとに紹介します。
予定変更に不安のある小学生
小学生高学年の女の子。
発達障がいがあり、特に「聴覚からの情報処理」に苦手さがあります。
学習は小学1年生レベル(読み書き・簡単な計算)
会話は2〜3語文でやりとり可能
困っていたこと
急な予定変更があると混乱し、物や人に対して暴言・暴力が見られました。
特に新学期は、その傾向が強くなります。
なぜ予定変更で混乱するのか?
行動だけを見ると「問題」に見えますが、背景には理由があります。
・見通しが立たない不安
予定が変わることで、
「次に何が起こるか分からない」状態になります。
これが強い不安につながります。
・新学期は“変化のかたまり”
教室が変わる
先生が変わる
クラスメイトが変わる
予測できないことが一気に増えます。
・耳からの情報が入りにくい
口頭で説明されても理解しきれないため、「分からないまま進む」ことが起こります。
・困りごとを言葉にできない
「何が不安か」を説明できないため、行動として表れてしまいます。
発達障がいのある子に多い特徴
・一度に多くの情報を処理するのが苦手
・全体像をつかみにくい
・予測や見通しを立てるのが苦手
・変化に弱い
👉つまり、
「分からない・見えない」ことが不安になるということです。
実際に行った支援
ポイントはとてもシンプルです。
👉「見えるようにする」
① スケジュールの視覚化
1日の流れを見える形にする
1時間ごとの予定を提示
変更は付箋で示し、本人の目の前で移動する
「何が起こるか」が分かるようにしました。
② 個別での説明
全体への指示だけでなく、
本人に合わせてかみ砕いて説明しました。
変化はあったのか?
結果はとても分かりやすく、
スケジュール提示はスムーズに受け入れ
予定変更時の混乱が減少
暴言・暴力も減っていきました
新学期に大切なこと
新学期は、1年でいちばん荒れやすい時期です。
だからこそ大切なのは、
**「事前に伝えること」**です。
・教室の場所
・担任の先生
・環境の変化
春休みのうちから少しでも共有できると、
子どもの安心感は大きく変わります。
まとめ
予定変更に弱い子どもへの支援は、
・見通しを持たせる
・視覚的に伝える
・変化を事前に知らせる
この3つがとても重要です。
「問題行動」と見えるものも、実は「不安のサイン」です。
少し関わり方を変えるだけで、
子どもはぐっと安心して過ごせるようになります。
作業療法士 丸山梨恵