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岩渕PT が携わるトレーナーの仕事

共同広報推進室

岩渕PT が携わるトレーナーの仕事

こんにちは、広報の米澤です。
今回は、リニエ訪問看護ステーション岸和田リニエ訪問看護ステーション鶴見に所属する岩渕PTに密着しました!
普段はご利用者の皆さまのご自宅に訪問してリハビリを行っていますが、実は、ある球団にトレーナーとして所属し、NPB(日本プロ野球)を目指す野球選手たちを支えています。
そんな、いつもとは違う一面を取材しました。

プロフィール

理学療法士 岩渕 翔一
病院に2年超勤務したのち、在宅でのリハビリの道へ。
自宅に訪問してリハビリを行う傍ら、独自でトレーナー業を始め、10年以上にも渡って、高校生やプロ選手、空手道場など様々な方を対象にトレーナー活動を続けています。

Q.トレーナー活動の内容を教えてください

さわかみ関西独立リーグに所属する球団「堺シュライクス」に、昨年からトレーナーとして関わり始めて今年が2期目です。元々チームでトレーナーをしていた知人から引き継ぐ形で始まった仕事です。
シュライクスでのトレーナーの仕事は、月に2回の試合帯同や担当する週2回のトレーニングメニューの考案や指導、選手たちの相談やコンディショニングなど。
試合の日以外でも、選手たちが毎日練習する9:00〜13:00の間に、時間があれば顔を出してサポートを行っています。

トレーニングは代わり映えしないとどうしてもだらけてしまうので、積極的に取り組める工夫も欠かせません。
また、目標が本来あるはずなのに、目標に向き合っている努力の量としてはまだまだ足りないと感じたので、そこを少しでも押し上げられるようにと思って取り組んでいます。

Q.トレーナーの役割はどんなことですか

トレーナーってどこのチームに行っても、監督と選手の橋渡しの役割が重要な仕事の一つです。
甘くもできないですが、嫌われ役をするような立場でもないので、コミュニケーションが大事です。選手に舐められてもダメですし、怖がられ過ぎて相談できなくてもダメ。
練習時と練習以外の時では接し方も変えますし、フランクなところもちゃんと見せつつ厳しくするときを使い分けています。
あとはなんといっても選手とチームのパフォーマンスを上げるのがトレーナーの主たる仕事です。
そのために理学療法士として積み上げてきた知識と経験、スキルが活かせるようチームに関わっています。

Q.トレーナーとしての楽しみ

目標に辿り着けるか、着けないかといった夢を追う人たちに関わるのが何より魅力的ですね。
ごく一部のプロの世界で中心になるような選手って、僕も担当したことがありますが、自らちゃんと取り組むしとにかく貪欲なので、極論、誰がトレーナーでも良い。
ただ、関わる人によって良い方にも悪い方にも向くのが、ほとんどの選手たちだと思っています。
自分の目標に向かってがむしゃらに挑戦する彼らの力を伸ばしていく役割は責任が重いですが、僕自身のやりがいと楽しみとして非常に大きいです。

また、シュライクスのトレーナーを引き受けた理由は、球団理念が僕の活動理念とすごく合ったから。
僕は小さい頃から野球をやっていて、怪我が多くて自分が目指しているような選手になれずに高校で辞めたのですが、「こんなもんじゃないのに」「もっとできるはずなのに」といった悔しい思いばかりで辞めました。悔しい思いしかなかったです。
そういう思いをする人を減らしたいなと思って、そのためにどんな仕事があるのかを調べて理学療法士を知り、他職種に比べて幅広く活動できそうだと感じて理学療法士になりました。
シュライクスは「夢を叶えられる場所を創り、夢を諦められる場所を創る」ことを球団理念として掲げています。
プロ野球選手(NPB)を目指す選手たちにとって「夢を叶える場所」と「諦められるくらい野球と向き合って野球に没頭することで夢を諦める場所」です。
夢を叶えるのはもちろん、諦める場所ってすごく素敵だなと思って、その思いに僕の理念が合致しました。

Q.トレーナー活動と訪問業務どちらにも携わる強み

理学療法士になって自分で色々なことをやってきましたが、僕の考え方は、保険でやるべきことと保険外でやるべきことは明確に異なると思っています。
世間では、自費リハビリに対する議論もありますが、医療保険を使って自費的な内容をしようとしていたり、明らかに疾患がある人に対して民間療法の枠を飛び越えて自費で医療寄りのことをしたりするという問題があるからなのですが、その棲み分けが有耶無耶になっている過渡期が今だと感じています。
僕は保険の中では、お子さまや難病の方のリハビリといった医療行為に携わりたいと思っています。一方で、トレーナー活動は当然保険外での活動。
せっかく理学療法士になったのだから両方やりたいことだし関わりたいので、それぞれの立場で向き合っています。

実際に、過去に知り合いの方からの紹介で、お母さまから直接「息子のリハビリに来てほしい」と個人的に連絡をいただきました。
費用はいくらでも良いと言われたのですが、伺ってみるときちんと保険制度で受けていただける内容だったため、自費ではなく保険制度をご説明し、リニエ訪問看護ステーションの職員として訪問させていただいています。

また、僕が7年訪問させていただいている脳性麻痺の中学生の子は、お母さんが言うには病院のリハビリがおもしろくなかったそうです。必要かどうかはさておき、出される運動課題が彼にとっては簡単で退屈なものだったからのようです。
負けん気が強くて運動が好きな子なので、僕のリハビリでは簡単にはすぐにできないようなトレーニングみたいなことばかりしています。それが、やりがいがあって好きなようです。

ニーズに合わせて、ある程度いろんなことができるというのが僕の強みなんじゃないかと思います。
それが、トレーナー活動と訪問業務の相互作用でもありますね。

Q.岩渕PTの軸

僕は理学療法士になって10年以上と徒手療法にこだわって研鑽を続けていました。
スキルはもちろん大事ですが、一方でスキルの限界も感じるようになりました。
コミュニケーション能力と専門職としての知識とスキルに基づいた評価ができていると見立てを外すことはないと思っています。
スキルはある一定水準を超えてくると、自己満足の世界でもあるかなと感じていて、それよりもコミュニケーションが圧倒的に大事だというのが今の考えです。
スキルの高い理学療法士が運動麻痺の方に関わったところで麻痺が治るわけではないですし、大枠の結果はさほど変わりません。
ただ、その時々の満足感は変わります。結局それは、ご利用者とのコミュニケーションがきちんとできているかどうかだと思います。

あとは、多数派になるのが生理的に嫌というか、普通のことをやらないようにしようという意識が無意識にあります(多分)。
普通のことを普通にやるんだったら、別に僕がしなくても良いと思ってしまいます。
周りの目を気にしていたらしんどかったという幼少期の経験から、周りに流されないところが身に付きましたし、人と違うことに対する恐怖感がまったくないですね。
自分だからこそできることがあるのだと信じています。

岩渕PTのインタビューは楽しんでいただけましたでしょうか。
在宅でのリハビリに携わる一方、トレーナーとしても活動を続け、両者の経験を強みとして活かしています。
ぜひ今後の取り組みにも注目していきたいと思います!

「堺シュライクス」の畑球団代表、⼤⻄監督をはじめ、選⼿の皆さまには撮影のご協⼒をいただきまして誠にありがとうございました。
皆さまのご活躍を応援しています!

★堺シュライクス公式ホームページ
https://sakai-shrikes.jp/
★堺シュライクスinstagram
https://www.instagram.com/sakai_shrikes/

広報推進課 米澤